岐阜県Y旅館

背景・課題

オフシーズンにも使っていただきたく、3年ほど前より会員制を導入し、一般客と会員客を別の料金帯でサービスを開始しました。

 ありがたい事に、長期休暇期間には過剰予約が入るほどになりました。

 

しかし同時に様々な課題も浮き上がり始め、現在では3年前の導入以前とほぼ同じ状況に陥ってしまい、アドバイスを頂けたらと思い、ご連絡させていただきました。

 

会員制を導入しましたところ、ご予約は1年を通していただくことになったのですが、連日小数組でも変わらぬ営業を行っておりまして、結果赤字になります。

 

またシーズン中は会員様を優先にお取りいたすため、低価格での提供のみとなり、人員面と費用面を考慮しますと圧迫は続いています。

 

新規のお客様をお断りしなければいけない事態もあり、近隣旅館や商店様にもご迷惑をおかけしております。

 

何よりも、価格帯に差が出来てしまう事、そして低価格提供により従業員への謝礼も上げられず、サービス低下により、お客様満足に悪影響が与えてしまいます。

 

現状サービスの統一化は難しく、質の低いもてなしをしてしまう結果へとなり、会員様の退会が続いております。

アドバイス・提示案

会員制の一番のポイントは「通年、低価格に、客室の“稼働率をあげ”集客をうむ」ことにあります。

 

最大のポイントはリピーターを確保することにあります。

 

一つ目は、サービスが低下した旅館にリピーターが付くのでしょうか?

 

会員制の特徴として、企業が福利厚生のために旅館と利用することにあります。つまり、会社が休みの時期に、多人数で使うというカテゴリになります。

 

二つ目は会社の休みとはいつでしょうか?

 

ハイシーズンに低価格で提供するのは集客目的以外では自爆同然です。何故ならば、ハイシーズンには、多少高単価でも部屋は売れるからです。

 

三つ目は会員制としての経営面に難が見られます。

 

リピーターが付く条件の一つに、サービスの質があります。

サービスの質低下はご指摘の通り、会員様でも手放す結果となります。一番最初にサービスの改善を目指してみましょう。また、忙しいからと言って質が左右されてしまう環境は良いとは言えません。従業員一人一人の考え方と向き合い方から見直してみましょう。

 

シーズンと言うのは、ベース、会社と学校の休暇と、地域が最も魅力あふれる時期が重なった時間帯を指します。

そのため、福利厚生をベースにしている企業が休みと時というのは、ある程度の集客は地域任せにできます。

それ以外の部分で、集客を試みるために低価格プランを企画したり、旅館でのPRを行います。

 

ハイシーズンに低価格で提供を試みても、結果的には近隣旅館と同じ結果になっているのではないでしょうか?

 

利益だけを見るならば、企画倒れと言えるかもしれません。

 

会員制を用いた場合、まずは福利厚生施設としての充実性をあげましょう。会員企業として使っていただき、その後、一社員の方にリピーターとして、ご家族と一緒にお越しいただく形が理想となります。

 

料理、お風呂と、旅館としてのリラックス空間づくりを優先させて、後に会員様以外のお客様獲得への道をかんがえましょう。

その後

客室のランク分け実施 ランクによる設定金額制開始

お客様比率 会員:新規 4:6

3ヵ月利益率 3%アップ

従業員エージェント契約